「Beer on the Beach。」
荷物を下ろして部屋を歩き回り、ダンステンさんの奥さんが持ってきてくれたチャイとお菓子を御馳走になると、夕方、暑さが和らいだ頃にBeachを目指して散歩に出かけた。
…Querim Beach(ケリム・ビーチ)はとても静かな雰囲気のビーチで、周囲には“海の家”のような簡単なレストランが数件あるくらい。人出もまばらな砂浜の上に、夕陽の赤色が染み込んでいく。少しだけ吹く海風の温度がちょうど良くて、薄着した肌に心地よい。
北の端から南の端まで、その長細いビーチを歩いた後、1軒の“海の家”に入ってビールを2本注文した。久しぶりに「ビールが飲みたい。」と思った。よく冷えた黄金色の液体が、散歩した後の乾いた喉と胃に沁みわたる。
飲んでいるうちに、目の前の空はますます夕方の色彩を強めていき、砂浜で遊ぶ子供たちや地元のオジサンなんかのシルエットを黒く、くっきりと浮かびあがらせていく。
幸せそうな表情でビールをあおるMの姿も、やっぱり夕陽の赤に染まっている。
朱色から青紫へと少しづつ色を変えていく空と海を眺めながら、そのままそのレストランで夕食を食べるてしまうことにした。頼んだのはButter Chickenと、NanとRice。どれも美味しくて、海辺の風景と“ビール”に良く合いました。