22 December, 10

「a Day in Mumbai。」

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よく晴れた水曜日の午後。半日、南インドの大都市“Mumbai(ムンバイ)”に遊ぶ…。

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Jodhpur(ジョードプル)から乗って来た列車は、Mumbaiの中心から少し離れた場所が終着駅になっていて、次のMargao行き(GOA行き)が出る“Mumbai CST駅”までの10kmほどを、さらにローカル列車で移動しなければならない。

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その“ローカル列車の駅”というのは、長距離列車の駅から南へ数百メートル離れた場所にあるらしい。駅舎を出て、道行く人々に訪ね回りながら、ねっとりと絡みついてくるような南国の熱気の中を歩く。

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辿り着いたローカル列車の駅のホームは、なるほど“生活の熱気”がヒシヒシと感じられる場所で、時おり通り過ぎる“対抗路線側”の列車には、たくさんのインド人たちがドアからはみ出すように“ハコ乗り”乗車している。そんな様子を目にするたび、「この荷物で、あの人混みの中に上手く乗込めるかなぁ…。」と不安に思ったりしていたのだが…

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いざ、自分たちの乗る列車が来てみると、中は以外に空いているのである。はみ出したように見えていた人々は、ただ外の景色を見たかっただけ(もしくは、風にあたりたいだけ)の人々であったらしい。中は貨物車のような素っ気ない造りだが、ちゃんと席があるし、荷物を置いておく棚も付いている。悪くない。

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そして、20分後に到着したMumbai CST駅の大きな駅舎を奥へと進み、見つけた“Cloak Room(荷物預り所)”に2人分のBackpackを預ける。乗継の列車の出発時刻はPM11:05だから、それまでにはまだ、たっぷりと遊べる時間があるのである。少しでも、南インド一、いや、全インド一の大都市の空気に触れてみたい。

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地図やガイドブックで見ると、この町の名はどれも“Mumbai”と書かれているが、来る途中の列車の車内で何人かのインド人と話をした時の感触で言うと、“Bombay(ボンベイ)”という名でこの町を呼ぶ人も、実際かなり多いようである。因みにMumbaiとはヒンドゥー教の女神の名前で、Bombayの方はイギリス植民地になる以前からある、ポルトガル語起源の名前であるらしい。

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ユネスコの世界遺産にも登録されている壮麗な構えの駅舎を抜け、駅前の小さなバスターミナルを抜けると、道路向うにあったお馴染みのマックで早めの昼飯を食べた。2人にとって、“インド食”の途中途中に挟むこの「マック」の食事の存在が、とても大きい。こういう旅だからこそ感じられる“小さな喜び”が、ここにもしっかり詰まっています。

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入店早々、どこからか現れた“サンタクロース”の姿を見て、今日がクリスマスの前々日(イブイブ)、いや、前々々日(イブイブイブ)であることを、ふと思い出させられることになった。これまでどの都市(インドの)でも感じなかった「クリスマスの気配(キリスト教の気配)」が、この町にはどうやら浸透しているらしい。間違いなく北半球にいるハズのに、何故か“真夏のクリスマス”という様な気配、だが。

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ダブルデッカーの行き交う町にはヨーロッパ風の建物が並び、見ようによっては寂びれた東欧の都市のような雰囲気も感じられる。活気はもちろん、世界クラス。場所によっては一流ホテルの周囲にヴィトンなど高級ブランドのショップも見られ、街ゆく人が何気なくグッチのバックを持っていたりなんかも…。本物かなぁ、あれ…!?

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インド門、タージマハルホテルなど、見所が集まった、フォート地区の南側周辺を主に歩いた。疲れたらカフェでLassiを飲みながら、もっぱら人間観察して過ごす。北から下って来た人間にとって、この町の太陽はあまりにも熱すぎ(暑すぎ)て、外を歩き続けるのが少し辛い。これからGOAで過ごす日々の中で、少しづつ慣れていくとは思うけれど。

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更には、久々に放り込まれた都会の喧騒の“圧力”に疲れて、最後にはPM4:00から上映開始という映画館の中へと逃げ込んでしまった。インドに入って以来、2度目の映画観賞。ポスターを見るかぎり、今日のはどうやら“若い2人のラブコメディ”的Storyらしい。

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“ラブ”の要素が強い分だけ今回の作品には「会話」場面が多く、ヒンドゥー語を話せない2人には理解できない部分も多かったが、ラストが近づいてくるにつれて話が集約的に分かりやすくなっていき、何よりダンスシーンの“インド味”が今回も2人を楽しませてくれた。とはいえ、インド人観客の鑑賞態度は、Jaipur(ジャイプル)の時とは随分違い、みな物静かで“歓声”もあがらない。ここが都会だからなのか、“南”だからなのか…。


上映終了後には大衆食堂風の店で60Rsの“Special Thali(ターリー)”を食べ、バスに乗って駅まで戻った。夜の駅舎内は人でごった返しており、昼間以上にゴチャゴチャしている気がする。大都会Mumbaiのセントラル・ステーション内であっても、やはり構内の床の上は、雑魚寝するインド人で溢れかえっているのである。2人もその中で小さな居場所を見つけて、文庫本を広げながら目当ての列車を待つ。あと2時間。…いつものように列車が遅れたりしなければ、だけど。

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