「Alfie。」
この辺りには“これ系の犬”がわんさか、そこらを歩き回っているのですが、2人にとって“名前のある犬”は、このAlfie(アルフィー)1匹だけ…。
家にはたいていクッキーとかポテトチップスくらいしか置いてないから、大して“食い物”をあげられるワケでもないのに、2人が庭で日向ぼっこしてると、いつも何となく横に座って一緒に日向ぼっこしたりしてる。
遅めの朝食を終えて遊びに出かけようと、準備を整えて家を出ると、再びアルフィーが何処かから駆け寄って来て、今度はバス停まで一緒に散歩をしていくことになるのです。5分ほどで辿り着いたバス停では2人の傍に座って身体を掻いたりして何となく過ごし、数分後に現れたバスに2人が乗り込むのを見届けると、またどこかにスタスタと歩いて去っていく…。
食事の時も、インターネットに出かける時も、気付けば隣にはアルフィーが歩いてる。全く、なんでそんなに懐いたんだ、おまえは…。
夕暮れ時、陽が落ち切ってしまう前に家に戻ってくる事が出来たら、たいてい庭に出て、Mが淹れたチャイを飲みながら静かに、のんびりとした時間を過ごす。
夕闇が深まるにつれて、庭の周りに生えるヤシの木々のシルエットが濃くなっていく。その周りを鳥たちが飛びまわり、少しづつ増え始めた蚊の飛び交う音が、時おり、耳のすぐ傍で聴こえる。
傍にはまたいつからか、アルフィーと、今日は一緒にもう一匹、ガールフレンド(!?)の♀犬の姿が。彼女の名前は…知りません。隣りに住むヨーロピアンから教えてもらったはずなんだけど、たまにしか“2人のいる庭”にやって来ないから、そのうちに忘れてしまったのです。何だっけなぁ、…フラン?フランツ?
蚊の増え始めた庭から、一目散に逃げ出したJ。着ているのは、Goaに来る前「この手のパンツは、履くと絶対に“僧”的に見えるから、買わない!」…と言い張っていた“その手”のパンツ。…出来ごころか。つい“場の雰囲気”に絆されて…。でも、やっぱり“それらしい”風体になってしまったので、今はパジャマ(家着)としてだけ使っています。
蚊に刺されない体質のMは、庭に残って、空がパパイヤの果肉のような橙色から少しづつ青みを増していく様子を、ぼんやりと眺め続けている。暑くもなく、寒くもない。今の季節のGOAでは、この時間帯が最も過ごしやすいと思う。
手鍋の中身を温め直して、2人ともチャイの“お替り”をした。Mはお庭で。Jは、家の中に逃げ込んで…。アルフィー、お疲れ。じゃぁまた明日な…。
…以上、昨日(12/30)までの滞在より…。