18 September, 10

「Mt Sinai。」

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かつて、モーセが神から十戒を授かったと言われる場所、シナイ山の、その頂上。満天の星空の下にくっきりとした輪郭を見せていた周囲の“灰色の山なみ”は、朝の光の中でその輪郭を少しずつ失っていき、ゴツゴツとした岩肌が美しい紅色に染まりはじめると、ぼんやりかかる朝靄の中、それは“紅い海”とでもいうような神秘的な風景に変わっていく…。

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山に登り始めたのは、夜中の2時過ぎだったと思う。昨日のPM11:00にDahab(ダハブ)の町を出てきてから、ほとんど一睡もしないまま日の出を迎える事になってしまった。本当は移動中のツアーバスの中で少しでも眠る事が出来ればよかったんだけど、これから登ることになる山への期待からか、目が冴えてしまって美味く眠る事が出来なかったのだ。


シナイ山登頂とその麓にあるSt Catherine修道院を巡るツアーの参加費用は、1人85£E(≒1300円)。富士登山と同じように“日の出を見る”ことが主目的になるから、どうしても夜中に山を登る事になってしまうのである。登頂に掛かる時間は、2~3時間。ガイドブックにはかなりキツイという風に書いてあったが、実際には登山道自体はそれほど厳しいものではなかった。海沿いと違って山の中は空気がかなりヒンヤリとしているから、汗をかいても少し休憩しているとすぐに身体が冷えてしまうくらいだ。その分“暑さに体力を奪われる”というようなことはなく、2人ともそれ程息を切らすことなく、無事に山頂まで登り切る事が出来た。登頂した時点で、時刻は多分4時半くらいだったんじゃないだろうか。


6時過ぎの日の出時刻まで、あとは場所取りをしながら座って待ち続けることになるのだが、ジッとしていると冷たい風が体温を奪っていき、ジャンパーを着てマフラーを巻いてもまだ寒さを感じる。山道には途中途中に(山頂にも)売店があって、あたたかいコーヒーや紅茶をボッタクリ価格で売っている。小さな紙コップ入りの紅茶が1杯10£E(≒150円)は、町中での価格のほぼ10倍である。…でも、これだけ寒いとやっぱり温かいものが恋しくて、結局ミルクティーを1杯購入してしまいました。…やっぱり、美味しい(笑)。こんなに美味しい紅茶は、なかなか飲めるもんじゃないです。

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“毛布貸出業”なんてのもあって、暖かそうな毛布を片手に「毛布いらんかね~。毛布~。あったかいよ~。」なんて、大きな声があちこちで聞こえている。でも、やっぱりこれもそこそこ“ボッて”くるからか、借りている人は少ないようだった。
…そんな周囲のあれこれを観察しながら待機している内、いつの間にやら周囲の景色が色を帯び始めて、その後はまぁ、写真の通りな感じです(笑)。
本当に素晴らしい風景だった。モーセと神にまつわる話がなくても、神秘的な何かを感じさせられてしまうような、風景。紅い海のように広がる“岩山の連なる風景”は、いつまでも観ていたいと思ったけれど、何せ今回はツアーだったもので…。日の出のあと30分もしたら山頂の売店前に集合して、せっせと下山し始めたのでした。

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コメント

はじめまして~!!
あーやんと申します。

一ヶ月ほど前にこちらのブログを発見して、
それから寝る前に拝見するのが日課になっています!!

ステキな旅をしていらっしゃいますね~

写真がとても好きです。
色合いが絶妙で、シビれます 笑

写真は加工しているんですか??
あまりにステキで、気になります…

あーやんさんへ。

コメント、ありがとうございます!

写真ですが、多少加工はしています。…でも、全部じゃないですが。

基本、自分たちの好きな色味や雰囲気に撮れた写真を選んで載せているのですが、気に入ってもらえるとスゴクうれしいです(笑)。

加工する時も、上手くいくこともあれば、上手くいかないこともあったり…結局、”元の写真”の出来次第という感じです。素人なので、今でも日々、試行錯誤で(笑)。

まだしばらく旅もブログも続いていきますので、これからも是非ぜひ、宜しくお願いします。

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