「花の都。」

街の中心からはずれ、周囲に広がる丘へと続く“急な斜面”を登っていくと、そこにはたくさんの花々が咲き乱れる庭と、かわいらしい造りの家々が並んでいました。

そのうちの何軒かは、宮崎駿映画「耳をすませば」の丘の上の家のモデルになったんじゃないかと思えるような“造り”だったり。

どの家も本当にきれいに庭が手入れされていて、色々な種類の草花が、夏の暖かい日差しの下で嬉しそうに咲き乱れていた。

街自体からはけっして裕福な印象を受けはしないけれど、こうして、キレイな庭と可愛らしい家に囲まれて送る人生というのも、きっととても幸せなんじゃないかなぁ…なんて感じさせてくれるものがある。

丘の上からは谷間に広がる街の中心が一望に見渡せて、そこに映る雲の影を目で追いかけていると、気持ちの内側が静かになってくるような気がしてくるような…。

いくつかの角を曲がり、いくつもの素敵な家々を通りすぎていくと、それだけで2人とも何時の間にやら楽しい気持ちになっているのを感じるのでした。

そんな散歩の途中で見つけた、何でもない小さなスーパーに入って初めて、結構な時間歩き続けていたことに気がついた。強い陽射しの下で、何だかやたらと喉が渇いたみたいだ。

そこで購入したジュースは、今回初めて試す種類のナチュラル系“Mix Fruit Juice”。小さなボトルと、張られたラベルの雰囲気が何とも“美味しそう”感を出している(笑)。

そして、ネクターのようにドロリとした喉越しのそれは、予想に違わずなかなかの“美味”でありました。…この坂を下れば、2人の泊っている宿のすぐそばに出そうな気がする。明るくてももうすぐ6時だっていうんだから、これじゃ時間が分からなくなるよなぁ…。

