15 February, 09

「路上の音楽。」

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アンティークマーケットの露店の間では、様々なバンドによる路上演奏会が開かれている。
やはり、Tango Musicを演奏するグループが多く、それぞれ必ず1人~数人のバンドネオン奏者を抱えている。バンドネオンはアンティーク・楽器として売られている事が多いようだが、見た目にもやはりそういう古びたゆえの魅力を感じさせてくれる。

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演奏の個性はバンドによって様々で、よりクラシックなスタイルの音楽を演奏するグループもあれば、ちょっとモダンで大胆なアレンジの曲を聴かせてくれるグループも…。
もちろん、パフォーマンスは楽器の演奏だけとは限らず、そのバンドをバックにして歌を披露するヤツらもいれば、Tango Danceを踊る人たちもいる。石畳の上で踊るTangoは、先日の劇場で観たようなスムーズな動きとはさすがにいかないようだけど、それでも十分に「アルゼンチン・タンゴ」の魅力や楽しさを見るものに伝えてくれる。

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上手な演奏をしているバンドにはたくさんのオーディエンスが集まってくることになるわけだが、中にはほとんど見る人のない路上で、ひっそりと一人、演奏している人なんかもいたりして…でも、だからって演奏が下手であるとは一概に言えず、あるギタリストなんかはちょっとこちらがハッとしてしまうくらいに素晴らしいテクニックを披露していた。

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しかし、やっぱり一番気になるのは、Tangoの象徴的楽器とも言える「バンドネオン」である。さっきも触れたとおり、まずその見た目の雰囲気に魅かれてしまうし、その内部から奏でられる“哀愁漂う”音色も非常に魅力的だ。町の楽器屋で値段を調べてみたところ、アンティークの品で大体安くても5000ペソ(130000円くらい)以上とのことであった。
日本で買うよりはやっぱり大分安いみたいだけど、それでも、さすがにこれは持ち運べないしねぇ(笑)。いや、別に買うつもりなわけじゃないけど、あまりに魅力的だったから、思わずそういうことを考えてしまったという…。

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夕方になり、アンティーク市も徐々に店じまいに向かい始めたが、彼らの演奏するTangoの世界は、まだまだ終わる気配がない。
かつてBuenos Airesで生まれたTangoという素晴らしい音楽に、その生まれ故郷の町の路上で酔いしれる。こういう魅力的な音楽がいつも町中に溢れているっていうのは、実際、なかなかいいものです。何でもないような日常生活を、それだけで豊かにしてくれるというか…。

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