14 November, 07

「NEW YORKへ !!?」

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夜中にWeeze空港へと到着した2人は、空港の脇から出発するShuttle Busに乗ってDusseldorfのCentral Railway Stationへ。Weezeはかなり郊外に位置していたらしく、1時間以上もバスに揺られてようやく街の中心へと出る事ができた。因みに料金は1人11€(≒¥1800)。また高い物価との戦いが始まってしまったということだろう。
そこから今度はAM1:55発の列車に乗って、真夜中の街を更に移動。駅のマクドナルドで買った1€のチーズバーガーをちょうど1個食べ終えた頃に、列車は「Flughafen Bahnhof」駅に到着した。 ここがNEW YORK行のフライト出発地となる空港であり、夜が明けるまでの「寝所」となる場所でもある。

さすがにこっち(Europe)ではバスも駅も空港も空調がバッチリ効いていて、しかも全ての場所が清潔そのもの。あんなに辺りを飛び廻っていたハエの姿も、全く見当たらないではないか….。 そんな1つ1つの事柄が、この短時間の中で2人に改めてMorroco(Africa)とGermany(Europe)の違いを感じさせる事となった。
この「振り幅」の大きさが、まさに「世界」という事なのだろう。


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列車の駅の待合室で空いていたテーブル席に腰を下ろした後、ほんの少しだけ休むつもりがいつの間にやら2人共スヤスヤと深い眠りに落ちてしまっていた。そんなわけで、空港の方には朝方寒さで目を覚ましてから、ようやく専用モノレールで移動。まだ夜も明けきらない朝方の空港ロビーのカフェにて、ホットチョコ&ホットミルクで冷えた身体を温めながら白み始めた空の光に目を向けていた。

FLIGHT3時間前になると受付カウンターがOPENしたので、長く延びた乗客たちの列の後ろに早速2人も並ぶ事にした。そして、受付手前で行われていたチケットの予約番号確認のブースまで来た時に、全く思いがけない驚きの事態が2人を待ち受けていたのである。
インターネットでチケット予約を済ませていた2人は、特に何も考えずにNew Yorkまでの「片道航空券」を手配していた。予約番号の書いてある「コピー」もしっかり持ち合わせていたから、何の心配もする事無くそのブースまでやってきたのだが....。
航空会社の女性からされる質問に1つずつ答えていっていた途中での事。
「アメリカの次はどちらに行かれるんですか?」との問いに、「まだはっきりとは決めていませんが、多分メキシコに抜けると思います。」と答えを返したその直後から、急に相手の表情が険しくなったのだ。 
「そうすると、アメリカから次の国へ抜ける航空券は持ち合わせていないって事ですか?」次にそう質問されると、今度は2人の顔が一気に曇り始めてきた。
「バスで行ければと考えているので、航空券は手配してませんけど....。」恐る恐るそう答えると、相手は「まいったなぁ」という様な顔で2人に対してこう言ってきたのだ。
「それはまずい。このままではあなた達をこのFLIGHTに乗せる事はできないわ。」
えっ!!??? そんな事を急に言われても、2人には何がどう「まずい」のか、さっぱり理解することができない。 ここまで来てNew Yorkへ行けないなんて、そんなバカな事があるものか!!....そう反論しながら詳しい事情を確認したところ、それはこういう事だったらしい。
何でもアメリカ(U.S.A)へ入国する際には、「いつ、どのようにしてU.S.Aから出国するのか」をきちんと証明できる書類を揃える必要があるという。その書類なしで入国する場合には事前のVISA取得が必須であり、その手続きすら踏んでいない2人はNew Yorkに到着してもイミグレーションで弾かれてしまうというのだ。
いくら「バスでメキシコに行きたい。」なんて主張しても、それを証明する書類が無い以上、入国は認められやしないだろうって!?
ガッデム!! この段階でそんな事、一体どうすりゃいいっていうんだろう!!??
思わぬ事態に2人が困惑していると、その女性受付係は何かを思いついた様な顔をしたのと同時に、「ちょっと一緒にこっちへ来て。」と2人を別の窓口へと、急かすように連れて行った。そして、その窓口で女性が提案してくれてた解決方法は、「どうしてもNew Yorkへ行きたいのであれば、ここでどこかへ抜けるFlight Ticketを購入してもらうしかないわ。」
という、あまりにも唐突な最終手段。
Flight Ticketって言ったって、いつ、どこに抜けるのが良いのか、今の2人には全くイメージする事が出来ない。 どうしよう、どうすればいいんだ? そんな事を2人で何度も言い合った末に、最終的に出した結論は、「Dusseldorf までの復路チケットをとりあえず今緊急手配して、米国入国完了後にキャンセル手続きをしよう。」というもの。
それでも結局キャンセル料が$100/1人かかるのだけれど、出発時間直前の今となってはそれしか方法が思い浮かばない。結局それで手配を済ませ、何とか受付は完了する事が出来たのだが、しかし、まさかこんな段階になって、こんなに焦らされる事態が待受けているなんて….。しかも安いFlightを探してNew York行を決めたのに、思わぬ出費まで被ってしまった。まったく、何をやっているんだろう!??
とはいえ、終わってしまえばその場を何とか乗り切った事への安心感が2人に妙な「充実感」を与える事となり、これも1つの思い出なのかなと早くも前向きに考え始めていた。ホントに、いつも何かとドタバタなわりに、それでも何とかここまで来れてる。「旅」って結局そういうものなのかもしれないなと勝手に納得してしまいつつ、改めて気を引き締め直したのであった。


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飛行機がNew York JFK空港に到着したのは現地時間のPM4:00。Dusseldorfを出発したのがPM1:30だったから、時差を考慮に入れると8時間半ほどのFlightだった事になる。
空港に到着すると、まず通過しなければいけない関門が、問題の「イミグレーション」。窓口では各国からの入国者に対して厳しいCHECKが行われており、全ての外国人はそこで指紋と顔写真を採られ(撮られ)ている。2人も1時間くらい行列した末にその窓口の前に立ち、皆と同じようにその「厳しい」CHECKを受ける事に。そして、見事その難関を突破して、晴れてAMERICA , New Yorkに脚を踏み入れる事ができた。…..ん!? ちょっと待てよ、確かに今の入国審査は他の国に比べてずいぶん念入りなモノだったけれど、肝心の「出国Flight」については結局何も訊かれなかったじゃないか !?? 入国できた事は素直に嬉しいと思うけれど、これじゃ何のためにDusseldorfで焦らされたのか、そして、何のための出費だったのか、全くわかりゃしない。
でもまあ、とにかくそれも過ぎてしまった事。来るまでに色々あったぶんだけ、これからこの地を十分楽しんでいきたいと思う。

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