「Lakeside。」
Kathmandu(カトマンドゥ)から西へ約200km。ネパール第2の都市であり、アンナプルナ・トレッキングの起点ともなるペワ湖畔の町、『Pokara(ポカラ)』へ。
2人は今回は「トレッキング目当て」ではなく、あくまで「田舎町の長閑な空気の中で、リラックスした時間を過ごす」という、3泊4日のユルイ保養的滞在である。
カトマンドゥからポカラへの移動は“Tourist Bus”と呼ばれる旅行者用バスによるのだが、予約が遅かった為だろうか、2人は最後部の「リクライニング出来ない席」に座らされてしまい、7時間強の長めな移動が、それ以上に長く感じられてしまった。
朝7時過ぎに移動を開始して、ポカラに到着したのは午後の3時少し前。少し雲が多めだけれど、天気はまぁまぁ、悪くない。気温も、幾分カトマンドゥよりは暖かいみたいだ。
「陽が落ちてしまったら、きっと気温がグッと下がるだろうから…」と、急いで外に飛び出したのだが、通りを歩く観光客の数は、思ったよりもずっと“まばら”だった。今回、2度目に訪れたカトマンドゥでもそれは感じたのだが、やはり、今のこの時期はハイシーズンから徐々に外れて来ているということなのだろう。
…まぁ、真冬の雪山は、山歩きを“楽しむ”には、あまりにも寒すぎるだろうからなぁ。
ひとしきり表通りを歩き回ったあと、夕陽が山の向うに沈む頃になって、ふと湖畔の静かな畦道に出た。屋台の様な小さなカフェの前に並べられた椅子とテーブルが、何とも良い雰囲気。ここに座って日暮れ前の時間を過ごすってのも、なかなか素敵な休日のあり方だと思う。湖の向う側に沈んでいった夕陽は、思いがけないほど早い段階で山の向うに隠れてしまった。山に囲まれた町に住んでいると、陽はあんなにも高い位置で隠れてしまうものなんだなぁ。