「Trekking(Lukula)Day14。」
再び昨夜の出来事からになるが、夕食の時、ダイニングで相席したカナダ人カップルと話をしていたら、「ここに来ている日本人は、ほとんどが年配の人ばかりだね。」という話題になった。
そして、そのほとんどが団体登山客であり、大勢のシェルパやポーターのみならず、専属のコックさん(毎食、日本料理を作る)まで連れているのである。これが外国人の目から見ると、何とも“不思議”に映るようで、考えてみれば、食事にこれほど気を使っている登山客というのは、日本人以外にはいない様な気がするのである。
例えば、目の前のカナダ人に「自分の国の料理で、旅中に恋しくなるモノは?」と尋ねても、「う~ん、スシ…かな。」なんて言い出す始末なわけで、彼らはどうも、自国料理に対するこだわりがとても“薄い”ようなのである。これがヨーロッパの人たちだったら状況はまた少し違ってくるのだろうが、それでもやっぱり、「自分の国の料理がイチバン!」的意識とそれに対する実行力において、日本人ほどの情熱を持った民族に今まで出会ったことがないような気がする。
因みに昨夜も隣りの長机では日本からの団体登山客のみなさんが「てんぷら」や「からあげ」もしくは「大根おろし」などを美味しそうに突いていて、目の前のカナダ人カップルの視線さえなければ、イジ汚くも「それ、残りそうなら食べるの手伝いましょうか?」という一言が今にも口から飛び出してしまいそうだったのでした。
さて、問題の「カトマンドゥ行きフライト」の件ですが、あと一便…というトコロまでこぎつけながら、天候悪化の為に全フライトが運行停止となり、2人の下山は再び明日へと持ち越しされることに。今夜もまた、汚くて臭くなった服を着て、ホッコリとした寝袋の中で小さく丸まって眠る事になってしまった。そろそろきちんと風呂に入りたいし、臭くない服に着替えたい。そして何より、あの美味しい日本料理を、カトマンドゥの町で心ゆくまで食いまくりたいなぁ。