16 November, 10

「Trekking(Pangboche~Tangboche~Namche Bazaar)Day10。」

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昨夜、ダイニングルームで隣りの席に座ったイギリス紳士風のおっさんが、「地図にはKalapattharの標高は5545mって書いてあるけど、俺の持ってきたGPSによれば、山頂付近は5645mになってたよ。この地図、何か間違っているんじゃないか?」…と、大きな声でがなり立てていた。本当だろうか…。まぁ、こんな町や世間から遠く離れた山奥の大自然の中でなら、何があっても全くおかしくないような気はするが。

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AM6:30起床。前の日にいたLobuche(ロブチェ)と比べると、朝夕の冷え込み具合が格段に和らいで、寝袋の暖かさをより確かなモノとして感じられるようになった。…それでも、朝食に注文したRara Noodle Soupの“熱い汁”は、やっぱり身体の芯の方でジンワリと静かに心地よい。
この日、限りなくゼロに近づいていたカメラのバッテリー2本を充電するかどうか悩んだが、結局、1本を1時間分だけ充電してもらうよう、フロントで頼んだ。Namcheより上の村々では、電気は基本ソーラーパネルで賄っており、やはりその希少価値から、シャワーと同じように“有料”システムになっている。今回の宿では1hr=200RS(240円)だったが、Lobuche辺りだと350RSだったり…。古くて持ちの悪いバッテリーを使っている身には、馬鹿にならない出費である。
AM8:00になる少し前、2人は宿を出発して再び下山を開始した。今日も天気は良好で、澄み切った空気の向うの青空に、雪山の白色が良く映えている。時おりすれ違うヤク牛や馬たちの吐く白い息が、“山の朝”の雰囲気をとても良く表現していると思う。寒いが、山のもっと上の方で感じた様な厳しさはなくて、空気の冷たさが寝起きの肌に心地よい感じ。

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そんな朝方の美しい山道を1時間半ほど歩いたところで、6日前に2人が1泊した村Tangboche(タンボチェ)へと到着した。前回は真っ白な雲のベールに隠れてしまっていた周囲の山々やゴンパ(寺)の姿を、2度目の訪問で初めてゆっくりと眺める事が出来た。

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そこからはアップダウンの激しい峠道がこれでもかというくらいにNamche(ナムチェ)まで続いていくことになるのだが、往路とは比べものにならないくらいに足取りは軽く、呼吸も楽で、ここでも再び“下山の楽しさ”を改めて感じることとなったのである。
途中、小さな村のレストランでMilk Teaを注文し、ほんの少しだけ休憩した。あとは、とにかくひたすらに“憩いの地Namche”を目指して歩き続ける。食べたいメシはNamcheにあるし、シャワーも、ビールも、欲しいものは全部Namcheが満たしてくれるハズ…。

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尽きない欲望が2人の身体にエネルギーを吹き込み、Pangboche出発から5時間半後、Namche Bazaarにある愛すべき宿「Yak Hotel」へと再び戻ってくることが出来た。到着早々、まずはパスタとビールで乾杯を。室内の暖かさが懐かしい。最初にこの町を出ていってから1週間、今ならもう言えるかな、
『ワレラ、セイコウセリ。』と…。(沢木耕太郎著「深夜特急」より。)

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