September 14, 2011

ラマダン中の食事の定番「ハリラ」!!

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今回はモロッコで食べた、「ハリラ」というスープを作ろうと思います。

ヨーロッパでは物価の高さに泣かされて、満腹ってほど食べれていなかったので、
安くてたらふく食べれると噂のモロッコ料理を楽しみに入国してきました。

しかし、モロッコに入国してすぐモロッコだけじゃなく
イスラム圏全部がラマダンに入った事を知るのです。

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スペインから船で到着した町「タンジェ」から他の町に行く為に
バスターミナルでバスを待っている間、スナックをぱくぱく食べていると
なんか、な~んか、みんな見てる。

日本人が珍しいのか?荷物がおっきいからか?
なんで?なんで?って思っていると

そのうち、おばさんがつかつか、やってきて一言 「ラマダ~ん!!」って言ってきた。

あ、もしかしてこれが噂の、イスラム教徒が年に1回するという「断食の月」なのか!
だから、みんな見てたのね!!ごめんね~。

でも、よくよく色々話を聞いてみると、観光客つまりイスラム教徒じゃない人たちは
ラマダンをする必要がないので、レストランに行けば食べれるらしい。
さらに、イスラム教徒の人たちも、日が落ちたら日の出までの間は食べてOKらしい。
なにも食べれない訳ではないようです。

(ちなみに、上の写真は淳さんじゃなく、韓国人のリー君です。)

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とはいえ、ラマダン中にモロッコ人にラクダを引いてもらって、
灼熱の砂漠を案内してもらうのは少し罪悪感。
昼は、水も飲めないし、ツバさえ飲んではいけないらしい。
のどが乾いているだろう彼の横で、自分は水をガブガブのんでしまった。
だって、飲まなきゃこっちが死んじゃうと思ったし...。

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ヘトヘトなハズなのに、私たちの夕食の支度をしてくれるガイドのバスさん。
ありがとう。

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これが現地の『ハリラ』。

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夕方、日が落ちると一斉にみんな一目散に家に帰り、これを食べます。
いきなりバクバク食べるんじゃなく、たぶんこのようなスープで胃をウォームアップさせてるんだと思う。なので、やさしくて、腹ぺこの胃にしみ込むような温かい感じってのが再現してみたいポイントかな。

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ラマダンをしない私たちはこれを食べました、へへへ。タジンです。

ラマダン中のイスラム教徒の人々は夜中までに何度も食事をします。
3~5回だったかな。これって健康にいいのかなぁ?
夜通し食べてるから、寝不足で昼間はあんまり仕事に力が入っていない気がしたな。

そして、私たちが長めに滞在していた、シェフシャウエンの町では、
夜中3時ぐらい(夜明け前)になると、若い衆が太鼓を鳴らしながら
『起きろ~、夜が明ける前にメシを食べろ~!!』って感じで
町中を走りまくります。

ラマダン中じゃない私たち旅行者は夜中にうるさくて起こされる訳で
迷惑でもあるんですが、郷に入りてはなんとから...そうかそうかと思いながら
また、眠りにつくのでした。

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イスラム圏でよく見かける、なつめやし。
甘くてねっとり、マロングラッセのような感じでもあるけど、甘酸っぱさもあり、おいしかった。

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町には砂糖漬のようなお菓子がたくさん並んでます。

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ラクダの生首!!ラクダも食べるようです。
飼ってよし、食べてよし、皮を売ってよし、いいことだらけのラクダさんです。

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これもよく見かけるサボテンの実。
これは、モロッコだけでなく、南米でもよく見かける食べ物でした。

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モロッコでは、よく飲まれていているミントティー。
安いので旅人の味方です。

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とはいえ、今までに味わったことのない環境で疲れたらしく、熱を出して、寝込む数日もありました。


<準 備>

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今回参考にしたのは、「クスクスとモロッコの料理」という本と

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「STREET FOOD MOROCCO 〜 モロッコで出会った街角レシピ」という本です。

主に、後者の本を参考にしました。

ハリラは、メインディッシュのような存在感はないけど、
一般市民の愛するような大衆的食事って感じが「ハリラ」にはあるので、
ストリートフード屋や街角で出会える食べ物に近いかなと思いました。

それと、イスラムの料理には結構あると思うんですが、
小さい小さいパスタをスープとかいろんなものに入れるんです。
上記した2冊の本でも、パスタを入れるバージョンと
入れないバージョンがあるようでしたが、
私たちが食べたのは、パスタ入りが多かったので、
パスタを入れる事にしました。
日本では小さい小さいパスタは手に入りにくいので、
カッペリーニのパスタを小さく砕いてやる事にしました。

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あと、肉はやはり羊肉がBESTようでした。
でも、羊肉は近くのスーパーで聞いてみたところ、
需要が少ないから仕入れていないよ、といわれました。
むむむ、まぁ、売っていないならしょうがない。
代用品として牛肉にしました。(イスラムの料理なので、豚は避けました。)

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いつもレンズ豆とひよこ豆の料理を作る時に迷うのが、缶詰にするか生のマメにするかです。

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今回は、手っ取り早く缶詰をチョイス。

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バケットを購入。

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現地では、こういった丸いパンが売られています。


<レシピ>3~5人前

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【材料】
牛肉 120g
レンズ豆 100g
ひよこ豆 100g
ターメリック 大さじ1と1/2
ジンジャーパウダー 小さじ1
シナモン 少々
トマト缶 400g
ブラックペッパー 少々
塩 大さじ1
パセリ 大さじ1
極細パスタ 30g
小麦粉 30g
オリーブオイル 大さじ2
水 900cc 

<調理開始>

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1.
タマネギを擦りおろします。

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タマネギは擦りおろしても目が痛くなるので、注意しましょう。
冷蔵庫で冷やしておくといいようですね。

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3.
セロリの筋を包丁で取り除きます。

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4.
セロリも擦りおろしていきます。

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5.
牛肉を細かく切ります。

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6.
擦りおろしたタマネギとセロリをオリーブオイルを引いた深い鍋で炒めます。

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7.
焦げないように炒めましょう。
タマネギ、水気をを飛ばしたかったので、お肉の前に炒めたけど、お肉が先の方が良かったかもしれないです。

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8.
細かく切った牛肉を投入します。

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9.
ターメリック、ジンジャーパウダー、シナモン、パセリを入れます。
(シナモンはお好みで調節してください。パセリは最後でも良かったようです。)

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10.
香辛料が馴染んできたら、トマト缶を入れます。(ジュース状にするのも良さそう。)

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11.
お水を加えます。900ccって結構あるね。

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12.
レンズ豆を加えます。手でみえてないけど、入れてます。

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13.
ひよこ豆を加えます。そして、30分煮込みます。

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14.
パスタを細かく折っていきます。

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15.
30分経ったら、細かくしたパスタを加えます。
そこからまた30分ほど煮込みます。

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16.
塩こしょうで味を付けます。

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17.
水で溶いた片栗粉を鍋に加えていき、とろみを付けていきます。
とろとろ、ぽったりとしてきたらもうゴールはすぐそこです。

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18.
パンを切って準備します。

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19.
お皿に盛って完成。冷やした白ワインとともにいただきます。

<感想>

なんだかんだ言いつつも、

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完食。モロッコの味に近かったかと言われると、うん、近かったんじゃないかと思う。

これにチーズとかチリとか、もう一つパンチがあるものが
入ったらもっとおいしいのではないかという気もしましたが、
ラマダン中の日没後にパンチがあるものを食べたりはしないんじゃないかな、胃に負担だし。
だから、自然なやさしい味に仕上がったということで、成功としましょう。

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今日のデザートは、テオブロマのシュークリームでした。
カスタードクリームにバニラビーンズが入ってておいしかったぁ。


Posted by momoe at 11:33 PM | Comments (0)

September 4, 2011

サモサっていったいなんなんだい?

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今回はサモサに挑戦してみる事にしました。

いったい、「サモサってどこの食べ物なの?」という疑問がいつも思ってたんです!

インド屋台や電車の中だって、アフリカのバスターミナルだって、マダガスカル島のカフェだって、
どこだって食べたような気がするけど、本当はどこの料理なんでしょ。

ということで、ちょっと調べてみました。

そうすると、サモサはインド料理の軽食の一つで、茹でてつぶしたジャガイモとグリンピースなどの具をクミンや
コリアンダー、ターメリックなどの各種香辛料で味付けし、小麦粉と塩と水で作った薄い皮で三角形に包み、
油でさっくり揚げたものと出てきました。

そして、起源は中央アジアまたは、ベルシアらしいです。
現在でもアフガニスタンとイランにはサンボーサ、中央アジアにはサムサ、
東地中海地方にはサンブーサクという名前で存在するそうです。

じゃ、中央アジアから広まって、インドに浸透した料理ということか、なるほど。

あ、そういえば、私インドのデリーの空港で買ってきたストリートフードの本があるんだった!
早速、本棚をがさごそすると!!

ありましたありました。これですこれ。

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デリーの空港で気に入って衝動買い。出国時でルピーがなかったから、スキミング怖いと思いつつも、
クレジットカードで買っちゃいました(大丈夫だったけど)。

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クリスピーサモサってやつがやはり載っていました。が、肝心のレシピが載っていなかった、残念。

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他にも似たようなストリートフードがあります。これは、インディアンポテトバーガー(VADA PAO)だそうです。

なんか久々にインドのストリートフードの写真で見たら
いろんな思い出してきて、楽しくなってテンション上がってきた〜!!

さてさて、どこでサモサを食べたかをまず検証しようと思います。

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マダガスカル アンタナリボ
町のいたるところで、こんな風に売っています。
だいたい、このブルーのショーケースに入ってる感じ。

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インド ジャイプル
おじさん、いい人だっただけど、なんかこの写真だと感じ悪い??!

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インド ジャイプル
これはサモサじゃないんだけど、Jに懇願して買ってもらった、Golgappaていう食べ物。
ピンポン玉のカタチをした煎餅みたいな中に、いもとかソースとかたくさん入れてくれる。

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たっぷり掛かった酸っぱめのソースがとっても美味。
これを食べた後、このお店の目の前にある薬局へ友達に頼まれた下痢止めを買いに行くと、
「下痢止めを買うなら、なぜあのお店のお菓子を食べるんだ、やめなさい。」的に注意されちゃいました。
インド人でもそんな風に思う食べ物なの?...

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国は変わりますが、フィジーにもサモサもどきがありました。
やっぱり、インド人が多いからでしょかね。

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さつま揚げっぽい感じだったかも。

いろいろ写真探してみましたが、道端で速攻食べてしまうことが多かったようで、写真は少なめでした(笑)。
待ちきれなくなっちゃうんタイプだんです。

さて、イメージを記憶から呼び覚ましたところで、どんなサモサを作ってみようか、ウェブと本で検索します!!

まずは、『インド人シェフのブログ』というウェブサイトをのぞいてみました。

具は、中身はジャガイモかひき肉かどちらでも好きな方を入れるらしい。
グリンピースは必須。らしい。
スパイスは、何をいれるのか書いてなかったので、これは他をあったって見る事にします。
皮は強力粉と水でいいようですね。
皮は三角錐に折り畳んで具を詰めるようです。

次は、『Ai♡シアトル バンクーバ』さんのページでスパイスを見てみました。
ターメリック、ガラムマサラ、クミンパウダー、コリアンダーパウダー、レッドチリパウダーを使うようです。これならすぐにそろえられそう。前に他の料理で使ったのもあるし。
具に、ショウガとししとうのみじん切りを入れるといいと書いてありました。これもおいしそう。

『パンプキンインインディア』さんのページにも
具にフレッシュギリーンチリのみじん切りを入れた方がいいと書いてありましたね。
コリアンダーは入れるって書いてあるけど、苦手なのでいれません。


あと、ウェブではクックパッド見てみましたが、アレンジしすぎていて、イタリアンぽくなっていたり餃子ぽかったので、こちらはちょっと参考にしませんでした。

本も探してみる事にしました。

本屋さんでインド料理の本や揚げ物の本をチェック。でも、意外と料理の本て少ないな。
もっと、いろんな国の食べ物の本があってもいいのに。
ま、海外の本屋で日本料理の本を探すと、寿司と手巻き寿司の本ばっかりあるのと
一緒なんですかね。インド料理といったらカレーとナンばっかり載ってる。
そんななか、萩野恭子さん著、『一つの生地で餃子も、めんもパンも』という本にサモサの作り方が載っていました。

カタチは、インドのとちょっと違うけど、この本の生地の作り方は参考になりそう。
薄力粉150g+強力粉150g+水150〜180ml+塩小さじ1
で、作れるらしい。フムフム。

以上の事を自分なりに合体させて、現地のを想像しながら、アレンジしてみると、
コロッケを作る要領で進めていって、それを餃子の皮的なもので包んで、三角にして油で揚げる感じでしょうかね。

なんかイメージ掴めてきました♪
中身は、ジャガイモかひき肉かって書いてあったけど、欲張りなので両方入れてみます。

問題は、皮でしょう。皮をこねるところから作るのか、それとも餃子の皮とかで代用するのか?
スーパーに餃子の皮を見に行ったけど、自分が思っているサモサを作るには小さい気がしたので、Jに相談してみると、答えは「皮から自分でつくるでしょ?」ということでしたので、
イッチョ頑張って、こねてみようと思います。

<買い出し>
今回は、結構、家にあるもので出来ちゃいそう。
スパイスと強力粉は前の料理の時のがたくさん残っているし、ジャガイモとひき肉はスーパーですんなり手に入りそうだし。

<レシピ> 20個分

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【具】

ジャガイモ 6個
ひき肉 80g
グリンピース 少々
ターメリック 小さじ1/4
ガラムマサラ 小さじ1/4
レッドチリパウダー 小さじ1/4
クミンシード 小さじ1/4
ニンニク 1片
タマネギ 1/4個
塩 適量

【生地】
薄力粉 110g
強力粉 190g
塩 小さじ1
水 150〜180ml


では、料理スタート!!

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1.
生地に使う分量を計る。

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2.
強力粉と薄力粉を、塩を加えた水を徐々に入れて混ぜる滑らかになるまでこねていきます。

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3.
こねるとまとまってきて、柔らかくて気持ちいい感じになってきます。
ボールに入れて、生地を20分休ませせてあげましょう。
湿った布をかぶせて、水気が飛んでカピカピになるのを防ぎます。

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4. 
20分後、さらにこねて滑らかにし、さらに1時間以上置く。
今回は一晩おいてみることにしてみました。

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5. 
ジャガイモをたっぷりのお湯で茹でる。

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6.
ジャガイモをゆでている間に、タマネギをみじん切りにする。

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7.
ニンニクをすりおろす。

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8.
油を熱して、クミンシードとニンニクを炒め、香りが出てきたらタマネギを入れる。
焦げないように気をつけながら炒める。

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9.
ひき肉を加えて、さらに炒める。最後にグリーンピースをザックリ混ぜ合わせる。

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10.
残りのスパイスを入れる。

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11.
ジャガイモに火が通ったら水を切り、手が熱いけど、ジャガが熱いうちに皮を剥きます。

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これだけでもなんだかうまそう。

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12.
カタチが少し残るぐらいにつぶすのがおいしそう。できたら少し冷ましましょう。

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13.
冷ましておいたジャガイモに9の具とグリンピースを混ぜ合わせる。

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14.
休ませておいた生地を小さく一人分ぐらいにまとめていきます。

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意外と粘り気があるので、ちぎりにくいけど、やわらかいので楽しい。

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15.
一人分を薄く伸ばし楕円形にします。こねるとき打ち粉をする方がスムーズにいきます。
めん棒も打ち粉しておいてください。

半円形とか楕円形に伸ばすと、うまい具合にサモサの形になります。

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16.
伸ばした生地に、具を詰めて三角錐型にする。

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17.
フォークで口をこの様に閉じます。
(閉じた部分が長くなりすぎたら、余分な生地はナイフで切ります。)

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こんな感じ。たくさん出来てきました。

これは、『インド人シェフのブログ』より抜粋。
インド人さすがに早いです。

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18.
油で揚げていきます。

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19.
きつね色に揚がったら完成。
中身はもう火が通っているので、皮がかりっと揚がったら完成です。

〈感 想〉

今日のは見かけはGOODでした。
が、もう少し皮がクリスピーの方がいいとの皆さんのご意見。
重層を入れるといいらしいです。

あと、なにか付けるもの、つまりソースがほしいとのことのことでした。
マヨネーズと醤油とラー油を付けてみましたが、醤油とラー油を付けると
完全に中華に大変身、あらら。

やっぱり、いろんなサイトをチェックしているときにみた、ミントソースってやつを
つけるべきだったのかもしれません。

でも、一応成功かな。

本日のデザートは、水まんじゅうでした。
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Posted by momoe at 9:15 PM | Comments (0)